日本渓流JP翠渓会日本渓流会JP翠渓会【関東南部支部】PRODUCED&EDITOR 【嵐翠・翠月】

翠渓会関東南部支部・支部釣行【第六十一陣】1

翠渓会関東南部支部・支部釣行【第六十一陣】1 1

翠渓会関東南部支部・支部釣行【第六十一陣】1


『疾風怒濤翠聖帝谿・風嵐ノ出陣/前編』

「挑・迷・謎?翠聖帝谿の主・巨大飛潜神岩魚に挑む」



今回は、聖翠殿の一本の電話から始まった。今期、第七翠聖帝谿への入渓は延期になっており、突然の出陣に慌ただしく出発準備。何故か聖翠殿からの電話が嬉しかった。体調不良で、ハードな釣行は避けていたからだ。今期最後の出陣となる第七翠聖帝谿に向かう。思えば昨年のあの巨大イワナのアタリを実感してから、一年経ったが今だに感触を覚える。姿を露さず、沈黙の駆け引きの中、感じた生命の力強さ。平均すれば、我々が尺イワナ程度で十分引きを味わえるのだが、全く違う未知の魚に出会った。半ば取り付かれたかの様に、あの引きを思い出す。巨体イワナを掛けた後、叫ぶが渓音にかき消されてしまい、助けすら呼べない。恐ろしい巨涵イワナだった。全くの完敗であった。こちらの駆け引きを楽しんでいるかの様な、全く巨大イワナの一方的な戦いだった。渓流釣りを初めて30数年、あんな引き、アタリは初めてだった。重量感のあるとても重い引き、竿先を捻り込むパワー、バレてしまったが、掛かって乗ったら、弓なりどころではないだろう。きっと恐ろしく暴れまくるに違いなかった。その数時間後、40センチの雌イワナを釣る。パワーは有るが、2〜3分で取り込めた。全く比較にならない引きと重さだった。その後も45センチの胴回りの太い大イワナを掛け、淵を散々下られバレたが、それに勝まる重量感だった。まるでコンクリートの固まりに引き回されているかの様な…根掛りして動かない様にも感じた。どれ程の怪力なのか予測すらできない。掛けた場所が巨大イワナのホームなら間違いなく負ける。掛かっても上がらないだろう。弱点は巨大イワナが走れない狭い場所に出ている時だけだで、それも一発勝負になる。しかもある程度増水しないとエゴから出ないようだ。昨年は増水気味だったが、今年はどうか?釣るなどと考えずに、全ての雑念を捨て投餌しなければアタリすらないかもしれない。昨年は掛かっただけ運がよかったのかもしれない…。さぁ!夜明けの出陣だ。聖翠殿と合流、白々明けだがまだ暗い林間を通り、深い闇が残る谿の四時、翠聖帝谿への入口に向かっていった。いつもより緊張気味で足取りが重い。何だか濃霧と暗やみで、足元が見えない。漆黒の闇中に懐する様な錯覚さえ起こる。「霧中の陣幕」疾風怒濤の翠聖帝谿。何だか今日は不気味だ。これが、翠聖帝谿へ人を近づけさせない、風強嵐林の前の静けさなのか?…無風の濃霧に守られた谿に吸い込まれる様に、谿へ向かって我々は進んで行った…。



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■日本渓流会JP翠渓会
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