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自然環境保全地域と原生自然環境保全地域の渓流 2

自然環境保全地域と原生自然環境保全地域の渓流 2 1

自然環境保全地域と原生自然環境保全地域の渓流 2


自然環境保全地域は日本国内に現在下記10地域の指定がある。また立ち入り規制もある、原生自然環境保全地域は下記5地域になる。各都道府県の自然環境保全地域は236地域でその内特別区に318地域の指定がある。我々が渓流釣りをするにあたりこれらの自然環境保全地域は、立ち入りをする該当する地域がかなりある。特に原生自然環境保全地域は南硫黄島全島の立ち入り禁止をはじめ残りの4地域も本来立ち入り自体自粛する地域だ。遠音別岳原生自然環境保全地域は世界自然遺産の知床半島にある。知床拠点の中心地、羅臼より南、遠音別岳標高1330M周辺の約1895ヘクタールをいう。支庁境の山岳で、網走支庁と根室支庁にまたがる地域だ。登山者も注意がいるが、羅臼岳とは離れている為、縦走する人も少ない。渓流は春苅古丹川水系と、遠音別川水系などが該当する。遠音別岳は国有林の為、本来立ち入りには許可がいる地域だ。十勝川原生自然環境保全地域は新得町側になるが、十勝川水系とその支流トムラウシ川水系が対象で、トムラウシ川流域はトムラウシ自然休養林にも指定されている。トムラウシ川は十勝川支流とはいえ、トムラウシ山〜沼の原〜ニペソツ山まで十勝連峰北部、南大雪〜東大雪の広大な水源地域を占める水系だ。大雪山国立公園の一角でもある。トムラウシ川は富村ダムから谿が深く、ユウトムラウシ川には立派なトムラウシ温泉があり、露天、宿泊設備とも満足だ。私が泊まった時はトムラウシ山に日帰りしていた人もいた。一方左岸支流のヌプントムラウシ川は人跡が薄く、民家も無くリゾート施設は無い奥深い山域だ。ヌプントムラウシには温泉がありマニアには知られている無人露天風呂がある。小屋施設があり深い浴槽になっていて、やや温い湯の水温調整は自分で行うと書いてある。昔は手堀の河原露天だった様だ。南硫黄島は本来の原始的な姿が残る別天地だが、渓流釣りは対象外。大井川源流部原生自然環境保全地域は奥大井・寸又峡の寸又川源流部にある。南アルプス深南部、日本百名山の光岳に湧出する寸又川の最源流、林長沢と支流達磨沢の山域だ。立ち入り制限は無いが、立ち入らないのが常識だ。ルートは幾つかある。南アルプス最後の秘境かもしれない。南の国、九州本土より離れた離島、屋久島の原生自然環境保全地域はあまりにも有名で、屋久杉や宮之浦岳を始め世界自然遺産となった。貴重な屋久島ヤマメが守られるかは釣り人次第。どの地域も「立ち入らない」事が重要。人が通えば道が出来、更に自然が破壊される。国有林も既に戦後の復興の様な大伐採もなければ、100年後にはまた以前の様に戻ると願いたい。



■原生自然環境保全地域■
1遠音別岳
2十勝川源流部
3南硫黄島
4大井川源流部
5屋久島



■自然環境保全地域■
1大平山
2白神山地
3和賀岳
4早池峰
5大佐飛山
6利根川源流部
7笹ケ峰
8白髪岳
9稲尾岳
10崎山湾



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