奥多摩の渓流【再回想】8
奥多摩の渓流【再回想】8
しばらく休むと気分は治まり、立ちなおる。足は大丈夫、右腕に力が無い。痛みは痺れ程度で軽く上がるのでよかった。振り替えると滑った所が抉れている。釣りはどうしよう?。とにかく歩けるので無理せず、杣路に戻る。天気は良いので体調をみながら杣道を歩く。だいぶ谷が近づいたあたりから渓に降りた。素晴らしい渓相だ。少し休憩してから釣りはじめる。魚が走る。奥には誰も入っていないようだ。アタリがあり、ヤマメが釣れた。20センチ位だがオビレがでかく、目もルビーのようだ。小さいが天然か? ふと上の淵をみると黒い影が出たり入ったり?ヤマメ?違う!次は岩盤にはい上がってきた?あっ川鼠だ。鰍?かと思ったがグレーの15センチ位のだ。また潜ったが見えなくなった。水質がよいのか、南向きで川虫も多い。暫く遡行すると左に大岩がありポイント。翠雪殿が特大の魚を掛け上がらなかった場所。真剣に見るが、流れも強く、底も見えない位深い。第一投、全くアタリなし?大ヤマメが潜んでいて睨みを効かせているのか?数十回投餌も反応なし。諦める。源流ヤマメ達と遊びながら、好天の谷を遡行、まだ腕が痺れるが、なんとかいける。するとカーブの先に道が降りてきている。水根の集落からの道だ。ここからは谷が上昇する。谷もだんだん狭くなり、源流の様相だ。下流の激しさはない。そこから、約二時間、植林もない山々の木に囲まれた最源流だ。半円の滝見たいな滝はない。魚止めはわからないがいつしかアタリがなくなった。帰りは左岸の道を頑張って二時間、手がぶらぶらすると痺れるので、右腕をロープで吊りながら歩いた。しっかりした足どりでキャンプ場入口に戻ったのは夕方だった。
翠月
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