日本渓流JP翠渓会日本渓流会JP翠渓会【関東南部支部】PRODUCED&EDITOR 【嵐翠・翠月】

丹沢の渓流【再回想】4

丹沢の渓流【再回想】4 1

丹沢の渓流【再回想】4 西丹沢・世附川(ゆづくがわ)はつり人の渓流解禁特集に必ず載っていた好渓だ。今でも人気は衰えていない。なにが引き付けるのかと言えば、やはり西丹沢の中でも奥行きもあり、人臭さの無い自然な渓流だからだろう。浅瀬にゲートがあり入山規制がされている。前掲載(丹沢1)の大又沢は、地蔵平までは平凡だ。暗いうちに歩くので、いつも釣り飛ばし先を急ぐ訳だが、大又沢取水ダムより上の瀬もヤマメが跳ねている。フライやテンカラの人をよく見かけた。午後から入り、夕方のライズを狙うやり方だ。地蔵平は広い。小屋もあり周辺の伐採や山仕事の拠点だっただろう。今は往時を忍ぶだけで民家はない。大又沢の本流筋は僕は本水沢だと思う。出合った釣り人はばけもんだよと言っていたが、確かに雨後などは、本筋ぽい流れだ。シキリ沢(仕切?)は林道が延長されていた為かあまり落差のない沢だった。やはり本水沢の方が落差も変化もあり、よく入渓していた。これは余談だが、地蔵平で合流する(地蔵沢)ばけもんだよ=バケモノ沢は当て字?か語源はわからないが、『馬毛+諸の沢?』つまり『軍馬の諸っ口の沢』ではないか?しょくち→一の沢。これは勝手な想像だが…。 歴史と語源、は人に関わる地名も多いので想像してみた。もし『一の沢』なら支流を示すことになる。一の沢(市の沢)とは大概一番目に入る支流か一番大きい支流を示す場合が多い。を指して言う事が多い。近くには世附川(ゆづくがわ)広河原の吊橋手前で左から合流する『土沢一の沢』がある。セギ、泉、法行など土地の由来や地形を意味した沢名も少なくない。

●世附川は【ゆづくがわ】と読む。行政地名等は【よづく】で統一されている。現在では【ゆづく】と読めない人や経緯を知らない人間が勝手に世を(よ)づくといい、看板まで変えている。それが一般名になっている。世をゆと読むほうが困難である。昔の地元の人に聞いているので間違いない(40年代) 本来【ゆづく】も方言での呼び名だそうだ。


翠月



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