日本渓流JP翠渓会日本渓流会JP翠渓会【関東南部支部】PRODUCED&EDITOR 【嵐翠・翠月】

翠渓会関東南部支部・支部釣行【第六十五陣】1

翠渓会関東南部支部・支部釣行【第六十五陣】1 1

翠渓会関東南部支部・支部釣行【第六十五陣】1



『富士の渓流・湧水群のヤマメ』

「混生域で生き残る渓魚たち」

翠月列車渓流行の旅、御殿場線1

都合で誘惑の銀渓を諦める。銀色の渓流はまだ健在だっただろうか…?
気分を改め、今回は3連休と言うこともあり、混雑を避け、翠月得意の楽々列車釣行にした。神奈川県境の渓流と静岡県、富士の渓流に向かった。富士方面は御殿場を中心とした、富士山東部の御殿場を中心とした、大きな裾野に南北に数多くの支流があり、富士山東部南部は黄瀬川水系、北部は酒匂川鮎沢川水系になる。富士南部は芝川を筆頭に潤井川、神田川、須津川などがあるが、本格的な渓流となれば、芝川の広い釣場を除けば源流部や部分的な渓流釣場に限られる。北部(富士東部)は東は箱根と接し南部(富士東部)黄瀬川水系は伊豆に繋がっている。渓流魚種で釣場の限定には困難な地域で、釣場の形態も様々だ。この地域は、西日本、東日本の渓流魚分布域(ヤマメ、アマゴ、イワナ)生息域の境でもある。というより伊豆、箱根、丹沢は渓魚の混生地域だ。例えば西丹沢にはヤマメ、アマゴもいて、鮎沢川箱根山系はヤマメがいるがアマゴだけの渓もある。また近年イワナが放流されていて、ヤマメ、アマゴが居なくなった渓もある。元来の混生地域に更に在来以外の魚が放流され、魚類不在の渓にもニジマス、ヤマメ(アマゴ)、イワナが放流されているので、今となっては、大島ラインも明確な線引が困難になっている。渓流マンには一般的にアマゴ生息域の東限とされている酒匂川水系だが、現実には生態環境の変貌により必ずしもそうではなくなってきている。混生域の渓では、アマゴとヤマメの交配した個体や、イワナとヤマメまたはヤマメとニジマスが交配した個体も見られる。また富士丹沢は、ヤマトイワナの東限であったらしい地域だ。丹沢との混生地域を含めた富士の渓流では、ヤマトイワナは現在居ないだろう。絶滅した地域への渓魚放流は有り難いが、不変的な生態は崩さずそのままにしておきたい。乱獲すれば個体は減ってしまうし、無作為な放流も魚が増えれば良いという考えから来ているので否定はできないが、魚の現象は、人が関与している場合(人災)が多い。釣り人が増えたのも要因の一つということだろうか。


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