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翠渓会関東圏本部・関東南部支部支部釣行【第七十六陣】1

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『大菩薩連嶺の渓』

「鶴川の秋色ヤマメ」

甲州街道の宿場町、上野原の町並みを過ぎると、すぐ山間部の県道33号に入る。中央道の渋滞名所、鶴川大橋と言えばドライバーなら位置もわかるだろう。鶴川は桂川水系の支流では大きい方で、道志川、秋山川、葛野川、笹子川等と並んで渓流釣りでも有力な釣り場を持つ事で知られる名渓だ。相模川はその源を山中湖に発し甲州郡内地方の殆どの水域の水を集めて相模湖に流れ込んでいる。相模湖から上流は桂川という方が適切で、渓流、鮎釣りファンにとっては知名度のある川だ。今回は桂川の上野原地区に合流する鶴川水系に釣行した。源流の山は既に秋色が出ていて台風も来ていないので水が少ないが、鶴川本流の腰掛〜谷が上昇する黒野田キャンプ場まで釣ってみる。長い流程を誇る鶴川は、小金沢連嶺の葛野川水系と共に桂川の北側の水流を一手に集めて桂川に注いでいる。鶴川水系だけでも支流も含め釣ろうと思えば数ヶ月はかかるだろう。仲間川、奈良子(小俣)川など奥の深い支流もあり源流で一泊になる場合もある。鶴川は下流から深い谷間を見せていて、昔は治水に困る暴れ川だったようだ。○○渡(ど、ワタリ)とある地名が語るように、現代では永久橋で一跨ぎだが、当時は増水時の対岸への交通(渡渉)が困難だったのだろう。上野原市の地形を見れば分かるが、桂川と鶴川が合流する谷間は町の大地を抉るように還流している。鶴川神社あたりの大地からはその地形が一望できる。急峻な段丘地形に深く食い込む鶴川を遡る。流域は下流が一番深い。中流部も浅くはなったが、曲流の淵はまだ健在だ。とはいえ30年前に比べると大ヤマメが走る淵も大分浅くなり、現在は支流も魚が少ない。尺ヤマメは桂川水系で一番出た鶴川だが、期待はせず竿をだした。



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