日本渓流JP翠渓会日本渓流会JP翠渓会【関東南部支部】PRODUCED&EDITOR 【嵐翠・翠月】

大菩薩連嶺の渓流【再回想】6

大菩薩連嶺の渓流【再回想】6

鶴川源流での釣りは数年続いた。秩父や奥多摩、上州と釣り歩いていた頃だ。大菩薩連嶺は、鶴川水系と葛野川水系。道志川、桂川水系を中心に、丹沢にも通っていた頃だ。この頃になると地域により通いつめた沢がだいたい決まっている。鶴川源流では尾名手川がそれだった。腰掛先に数件の集落があり、林道から、出合いに降りれた。小滝で出合う尾名手川は最初から渓相がよい。ヤマメも毎回型が出たので好きだった。尾名手川は左岸に踏み跡があり、源流に通じている。下流は通せない淵があり右側を巻くが、後は落差もあり、幅広のヤマメが釣れた。途中の白矢ノ沢の手前で小径が繋がっている。このあたりになると、イワナが混じることもある。ここからは安定して2.3の狭部がある他は高い滝もなく、最後の三つ又付近まで魚もいる。左岸の小径に上がれば、約一時間半で集落に戻れる。魚も多く、良型が出る谷だった。尾名手川は鶴川水系では、人工物の無い数少ない天然自然渓流だった。

翠月



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